中東情報分析

イスラーム過激派モニター(会員限定)

『イスラム過激派モニター』は、「イスラーム国」やアル=カーイダ等のイスラーム過激派諸派に関して、これまで「中東かわら版」を通じて発行していた内容により詳細な分析を加えたレポートです。

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2020/11
No.M20-16 2020年16号 AQIM新指導者の選出 2020年11月21日、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)はアンダルス広報製作機構を通じて演説を発表し、ユースフ・アンナービーがAQIM新指導者に選出された点に言及しました。本稿では、新指導者の経歴や今後の展望について考察します。

【目次】
1. 演説の要旨
2. AQIM新指導者のユースフ・アンナービー
3. 今後の展望
2020/11
No.M20-15 2020年15号 ウィーンでの銃撃事件について「イスラーム国」が犯行声明を発表2020年11月2日にオーストリアの首都ウィーンで起きた銃撃事件について、同3日付で「イスラーム国」が犯行声明と思しき文章を発信した。犯行声明の発信方法などから、今回の犯行声明が意味することを分析します。
2020/10
No.M20-14 2020年14号 「イスラーム国」公式報道官 アブー・ハムザ・クラシーの音声演説「イスラーム国」のアブー・ハムザ・クラシー公式報道官が音声演説を発表しました。演説において、イスラエルとUAE・バハレーンの国交正常化を支持したとしてサウジアラビアに対する攻撃を扇動する箇所がありました。本稿はこの攻撃扇動の内容を分析するものです。

【目次】
1.要旨
2.サウジアラビアに対する攻撃扇動の評価
2020/10
No.M20-13 2020年13号 マリの囚人解放に関するJNIMの声明 2020年10月14日、「イスラームとムスリム支援団(JNIM)」はマリの囚人解放に関する声明を公式広報機関「ザッラーカ機構」を通じて発表した。この背景として、マリ政府が10月4日にイスラーム過激派の囚人約200人を釈放したのを受け、JNIMは10月8日に拘束中の外国人やマリ人の人質らを解放したことがある。一方、今般の囚人解放に関して、JNIMのザッラーカ機構以外の発信主体も声明を発出したことで、公式広報機関と非公式広報機関が互いに対立する側面が確認された。
 本稿では、まずJNIMの10月14日付け声明内容を概観する。次に、囚人解放の声明をめぐる各発信主体間の対立からJNIMの内部争いを考察する。最後に、釈放された過激派戦闘員のJNIM再合流が、サヘル地域の治安情勢に及ぼす影響を検討する。

【目次】
1. JNIMの声明内容
2. 囚人解放の声明をめぐる発信主体間の対立
3. 囚人解放による治安上の懸念
2020/10
No.M20-12 2020年12号 アル=カーイダによる外国権益への警告2020年10月14日、アル=カーイダはペルシャ湾岸アラブ諸国とイスラエルとの国交正常化に関する声明を以下概要の通り発出し、外国権益への攻撃を示唆した。
2020/09
No.M20-11 2020年11号 作戦・戦果数から見る「イスラーム国」の趨勢「イスラーム国」は2015年以来、中央広報局を通してオンライン週刊誌『ナバウ』を発行し続けている(2020年9月16日時点で通算251号)。同誌では定期的に、各地域(同組織が命名する「州」)で実施された軍事作戦と、これによる戦果(殺傷した敵勢力や破壊した車両等の数)が掲載されている。本稿では、3年前から掲載されている各州の年間の戦果報告(「イスラーム国」の自己申告)を頼りに、同組織の地域ごとの活動の伸長を読み解く。
2020/09
No.M20-10 2020年10号 アルジェリアとチュニジアにおけるイスラーム過激派の動向 2020年6月3日、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)指導者がマリ北部でフランス軍によって殺害された。その後、AQIMは6月18日に指導者の死亡を認める旨の弔辞声明を発出したが、現在まで新指導者任命に関する発表はない。AQIMが次期指導者の任命に時間を要している背景には、AQIMがアルジェリアとチュニジアで組織崩壊の危機に直面している事情があると考えられる。一方、両国ではいまだイスラーム過激派による攻撃が散発し、周辺諸国も不安定な情勢が続いている。
 本稿では、まずアルジェリアとチュニジアでAQIMが衰退した要因を考察する。次に、AQIM以外のイスラーム過激派の動向を整理する。最後に、周辺諸国の不安定化が両国の治安情勢に及ぼす影響を検討する。


【目次】
1. AQIMの衰退
2. AQIM以外のイスラーム過激派の動向
3. 今後の展望
2020/08
No.M20-09 2020年9号 イスラエル・UAEの国交正常化への反応 2020年8月13日、イスラエル・UAE・米国は、イスラエル・UAEの国交正常化合意を発表した。またこれに伴って、イスラエルが進めていたとされるヨルダン川西岸地区併合計画の停止が発表された。これらについて、UAEはパレスチナのために西岸併合を阻止したことを強調し、仲介役を自負する米国は中東和平問題の解決に資する「歴史的成果」と伝える等、それぞれが地域の安定に向けた自国の貢献をアピールした。またイスラエルは、これを皮切りに他のアラブ諸国との関係構築に意欲的な姿勢を見せている。この動きに対して、イスラーム過激派は何らかの反応を見せているのか。
2020/08
No.M20-08 2020年8号 「イスラーム国」と犠牲祭 イスラーム諸国は2020年7月30日夜、犠牲祭(イード・アドハー)を迎えた。犠牲祭は、ラマダーン月明けの祭り(イード・フィトル)と並ぶイスラーム暦の祭日で、イブラーヒーム(アブラハム)が息子イスマーイール(イシュマエル)を神に捧げようとしたことにちなみ、供儀として家庭で羊や山羊を屠殺し、これを近隣住人や貧者に分け与えること等が慣例となっている。また犠牲祭から4日間は多くのイスラーム諸国で休日となり、買い物客や旅行客によって都市や観光地が賑わいを見せるのが通常である。
 一方、イスラーム過激諸派にとって、こうした宗教的背景を伴う出来事は信仰心の発露を大義名分とする武装行動の好機ともなってきた。ただし、「平時よりも多くの功徳が宗教実践によってもたらされる」と言われるラマダーン月と比べ、犠牲祭にはこれにあわせて武装行動に勤しむべきだと人々を思い至らせる教義的な根拠に乏しい。このため、犠牲祭に際しての過激諸派による武装行動の動機付けは必ずしも一様でなく、しばしば曖昧である。本稿では過激諸派、とりわけ「イスラーム国」が犠牲祭をどのような機会と位置づけてきたのかについて、過去10年間の声明を通して同派の盛衰とともに検討したい。
2020/08
No.M20-07 2020年7号 「イスラーム国」によるアフガニスタン刑務所襲撃の声明2020年8月2日から3日にかけて、アフガニスタン東部のナンガルハール州ジャララバード市にある中央刑務所が武装集団による襲撃を受けた。本稿執筆時点で死者29名以上、脱走者は約270名とされる。これに関して「イスラーム国ホラーサーン州」は3日、公式な声明(テキスト)を発表した。声明では、1名が自動車爆弾による自爆攻撃で刑務所の検問所を破壊し、特攻部隊が警備員と交戦した後、別部隊が迫撃砲で後方支援して刑務所を破壊し、受刑者を逃亡させたことが説明される。死者数に関しては、一般報道と異なり、声明でアフガニスタン兵士・警官約100名を殺害したと述べられる。さらに翌5日、「ホラーサーン州」は襲撃実行前の実行犯の写真を配信した。
2020/07
No.M20-06 2020年6号 イドリブ県のイスラーム過激派諸派と外国勢力――トルキスタン・イスラーム党について――2020年6月下旬、イドリブ県を占拠するイスラーム過激派諸派の間で抗争が発生した。抗争自体は、シリアにおけるアル=カーイダの一派である「シャーム解放機構(旧称:ヌスラ戦線)」と、同派とアル=カーイダとの「分離」を良しとせずに発足した「宗教擁護者機構」という、いずれもアル=カーイダに連なる団体との間の権益争いだった。「シャーム解放機構」が「宗教擁護者機構」などからなる連合体に勝利していったんは沈静化した模様であるが、この抗争を通じて明らかになった重要な問題は、イドリブ県を占拠するイスラーム過激派の中に、外国起源の個人や集団が非常に多いということだった。
2020/07
No.M20-05 2020年5号 アフリカのイスラーム過激派の動向:サヘル地域とモザンビークを中心にイスラーム過激派の活動はイラクやシリアで衰退しているが、アフリカでは依然として活発である。本稿では、まずサヘル地域の過激派に関する組織概要や最近の動向(過激派同士の対立とAQIM指導者の殺害)を整理する。次に、モザンビークで過激派が登場した背景と、「イスラーム国」としての活動を考察する。最後に今後の展望として、AQIM指導者の殺害がサヘルの過激派に及ぼす影響と、モザンビークの過激派の行方を検討する。
2020/06
No.M20-04 2020年4号 コロナ禍のラマダーンと過激派ヒジュラ暦1441年のラマダーン月が5月22日夜に終わりを迎えた。ラマダーン月は過激派の結束を生み、彼らが神意に沿ったものと捉える武装活動を動機づける機能を果たす。このため、過激派の行動原理の上でラマダーン月と武装活動は密接につながっている。逆の見方をすれば、ラマダーン月に武装活動が停滞すれば、過激派にとって組織の衰退を露呈することにつながりうる。本稿では今期のラマダーン月における過激派の動向を素描する。
2020/06
No.M20-03 2020年3号 「イスラーム国」の観察:低迷傾向は続く2020年4~5月に、イラクで「イスラーム国」の活動が活発化しているとの報道が見られた。このような懸念や見通しについて、本稿では(1)「イスラーム国」の声明類の発信状況、(2)最近の「イスラーム国」の活動と過去の活動の比較、(3)イラクにおける「イスラーム国」の攻撃件数を分析し、同派の現在の状況や今度の脅威の程度について考察する。
2020/05
No.M20-02 2020年2号 ターリバーンは2020年の攻勢開始を未だ宣言せず アフガニスタンの武装勢力ターリバーン(イスラーム首長国)は、例年4〜5月にかけて体制側勢力を対象とする軍事攻勢の開始を宣言してきた。これは一般に「春季攻勢」と呼ばれ、同組織の一年の武装活動の方針と位置づけられた。しかし5月25日時点、2020年の攻勢開始はまだ宣言されておらず、仮に今後出されても過去で最も遅いタイミングとなる。本稿では、攻勢宣言が未だ出されていないことについて、ターリバーンを取り巻く現状から分析する。
2020/04
No.M20-01 2020年1号 イスラーム過激派の新型コロナウイルス解釈世界規模での新型コロナウイルス感染(COVID-19)拡大を受け、一部のイスラーム過激派がこれについて言及し始めた。本稿では、同諸派の言及を通して、イスラーム過激派がCOVID-19拡大をどう解釈しているか、またこれをどう発信しているかについて確認する。
2020/02
No.M19-17 2019年17号 「イスラーム国」の週刊誌の解析#2本稿は、「イスラーム国」の週刊誌の解析#1(M19-14)に続き、「イスラーム国」の週刊機関誌『al-Naba’』で用いられる単語や語彙を検索し、同派の関心事項や行動様式の解明を試みるものである。本稿の作業は、『al-Naba’』が言及する作戦実施場所や国・地域名を検索・解析する作業である。この作業により、「イスラーム国」が日本を含むどのような国・地域を攻撃や論評・非難・攻撃教唆の対象にしているのかを知ることができる。また、「イスラーム国」の「州」が新たに現れたり、様々な場所での襲撃事件で犯行声明が発信されたりして、同派の活動が世界各地に「拡散」していると考えられている現象を検証することも可能となる。なお、本稿では、1号から本稿執筆時点での最新号である221号までを解析の対象とした。
2020/02
No.M19-16 2019年16号 アラビア半島のアル=カーイダが米国の権益への攻撃を脅迫2020年2月2日、インターネット上で、アラビア半島のアル=カーイダの幹部であるカーシム・ライミーの演説「(アッラーは)信者の人びとの胸を癒される」(コーラン9章14節)が出回った。演説の長さは18分10秒ほどあり、2019年12月に米国フロリダ州のペンサコラ海軍航空基地で発生したサウジ人将校による銃撃事件の実施を認める旨の内容である。今次演説の要旨は以下の通り。
2020/01
No.M19-15 2019年15号 「イスラーム国」の活動が「新段階」に入る??2020年1月27日、インターネット上で、「イスラーム国」の報道官のアブー・ハムザ・クラシーの演説「アッラーはかれらを全滅なされた。不信者(の運命)もこれと同じ(運命)である。」(コーラン第47章10節)が出回った。演説は、37分26秒に及ぶ、「イスラーム国」の作品としては比較的長いものだった。演説の要点は、以下の通り。
2020/01
No.M19-14 2019年14号 「イスラーム国」の週刊誌の解析#12019年3月末にイラクとシリアにおける「イスラーム国」の占拠地域が解消したが、その後も同派が「復活」する可能性が論じられている。これは、外国人戦闘員の勧誘や移動のメカニズムが依然として解体されていない、「イスラーム国」対策が完遂せずに中途半端な状態にあるなどの懸念に裏打ちされてる。例えば、欧米諸国が処遇に苦慮している「イスラーム国」の家族や元構成員の問題、トルコがリビア紛争に派遣したシリアの武装勢力の中に「イスラーム国」の者が潜入し、リビアやEU諸国に移転する恐れがある問題、アフリカ大陸南東部やサハラ地域に「イスラーム国」が進出している問題、そしてアメリカとイランとの対立が昂じることにより、イラクやシリアでの「イスラーム国」討伐が滞る恐れがある問題が、「イスラーム国」対策の着実な実行を妨げる要因となろう。
本稿は、そうした状況を念頭に、「イスラーム国」自身の広報活動を詳細に分析することにより、同派の関心事項や活動状況、さらには思考・行動様式を解明する試みの一環である。

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