中東情報分析

イスラーム過激派モニター(会員限定)

『イスラム過激派モニター』は、「イスラーム国」やアル=カーイダ等のイスラーム過激派諸派に関して、これまで「中東かわら版」を通じて発行していた内容により詳細な分析を加えたレポートです。

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2020/06
No.M20-04 2020年4号 コロナ禍のラマダーンと過激派ヒジュラ暦1441年のラマダーン月が5月22日夜に終わりを迎えた。ラマダーン月は過激派の結束を生み、彼らが神意に沿ったものと捉える武装活動を動機づける機能を果たす。このため、過激派の行動原理の上でラマダーン月と武装活動は密接につながっている。逆の見方をすれば、ラマダーン月に武装活動が停滞すれば、過激派にとって組織の衰退を露呈することにつながりうる。本稿では今期のラマダーン月における過激派の動向を素描する。
2020/06
No.M20-03 2020年3号 「イスラーム国」の観察:低迷傾向は続く2020年4~5月に、イラクで「イスラーム国」の活動が活発化しているとの報道が見られた。このような懸念や見通しについて、本稿では(1)「イスラーム国」の声明類の発信状況、(2)最近の「イスラーム国」の活動と過去の活動の比較、(3)イラクにおける「イスラーム国」の攻撃件数を分析し、同派の現在の状況や今度の脅威の程度について考察する。
2020/05
No.M20-02 2020年2号 ターリバーンは2020年の攻勢開始を未だ宣言せず アフガニスタンの武装勢力ターリバーン(イスラーム首長国)は、例年4〜5月にかけて体制側勢力を対象とする軍事攻勢の開始を宣言してきた。これは一般に「春季攻勢」と呼ばれ、同組織の一年の武装活動の方針と位置づけられた。しかし5月25日時点、2020年の攻勢開始はまだ宣言されておらず、仮に今後出されても過去で最も遅いタイミングとなる。本稿では、攻勢宣言が未だ出されていないことについて、ターリバーンを取り巻く現状から分析する。
2020/04
No.M20-01 2020年1号 イスラーム過激派の新型コロナウイルス解釈世界規模での新型コロナウイルス感染(COVID-19)拡大を受け、一部のイスラーム過激派がこれについて言及し始めた。本稿では、同諸派の言及を通して、イスラーム過激派がCOVID-19拡大をどう解釈しているか、またこれをどう発信しているかについて確認する。
2020/02
No.M19-17 2019年17号 「イスラーム国」の週刊誌の解析#2本稿は、「イスラーム国」の週刊誌の解析#1(M19-14)に続き、「イスラーム国」の週刊機関誌『al-Naba’』で用いられる単語や語彙を検索し、同派の関心事項や行動様式の解明を試みるものである。本稿の作業は、『al-Naba’』が言及する作戦実施場所や国・地域名を検索・解析する作業である。この作業により、「イスラーム国」が日本を含むどのような国・地域を攻撃や論評・非難・攻撃教唆の対象にしているのかを知ることができる。また、「イスラーム国」の「州」が新たに現れたり、様々な場所での襲撃事件で犯行声明が発信されたりして、同派の活動が世界各地に「拡散」していると考えられている現象を検証することも可能となる。なお、本稿では、1号から本稿執筆時点での最新号である221号までを解析の対象とした。
2020/02
No.M19-16 2019年16号 アラビア半島のアル=カーイダが米国の権益への攻撃を脅迫2020年2月2日、インターネット上で、アラビア半島のアル=カーイダの幹部であるカーシム・ライミーの演説「(アッラーは)信者の人びとの胸を癒される」(コーラン9章14節)が出回った。演説の長さは18分10秒ほどあり、2019年12月に米国フロリダ州のペンサコラ海軍航空基地で発生したサウジ人将校による銃撃事件の実施を認める旨の内容である。今次演説の要旨は以下の通り。
2020/01
No.M19-15 2019年15号 「イスラーム国」の活動が「新段階」に入る??2020年1月27日、インターネット上で、「イスラーム国」の報道官のアブー・ハムザ・クラシーの演説「アッラーはかれらを全滅なされた。不信者(の運命)もこれと同じ(運命)である。」(コーラン第47章10節)が出回った。演説は、37分26秒に及ぶ、「イスラーム国」の作品としては比較的長いものだった。演説の要点は、以下の通り。
2020/01
No.M19-14 2019年14号 「イスラーム国」の週刊誌の解析#12019年3月末にイラクとシリアにおける「イスラーム国」の占拠地域が解消したが、その後も同派が「復活」する可能性が論じられている。これは、外国人戦闘員の勧誘や移動のメカニズムが依然として解体されていない、「イスラーム国」対策が完遂せずに中途半端な状態にあるなどの懸念に裏打ちされてる。例えば、欧米諸国が処遇に苦慮している「イスラーム国」の家族や元構成員の問題、トルコがリビア紛争に派遣したシリアの武装勢力の中に「イスラーム国」の者が潜入し、リビアやEU諸国に移転する恐れがある問題、アフリカ大陸南東部やサハラ地域に「イスラーム国」が進出している問題、そしてアメリカとイランとの対立が昂じることにより、イラクやシリアでの「イスラーム国」討伐が滞る恐れがある問題が、「イスラーム国」対策の着実な実行を妨げる要因となろう。
本稿は、そうした状況を念頭に、「イスラーム国」自身の広報活動を詳細に分析することにより、同派の関心事項や活動状況、さらには思考・行動様式を解明する試みの一環である。
2019/12
No.M19-13 2019年13号 「イスラーム国」は中村医師殺害事件に反応せず2019年12月6日(日本時間)、「イスラーム国」の週刊の機関誌『al-Naba’』の最新号が出回った。この号では、イラクのディヤーラー県での戦果がトップ記事、通常の新聞では「社説」の位置づけにあたる論説ではシリアのイドリブ県における「イスラーム国」に敵対するイスラーム過激派諸派の堕落、巻末の画像ではエジプトのシナイ半島での戦果のまとめを取り上げた。また、全部で12頁ある最新号は、このほかニジェール軍に対する戦果などを掲載したが、・・・
2019/12
No.M19-12 2019年12号 「イスラーム国」の犯行声明の信頼性が揺らぐ2019年11月26日、マリで作戦行動中だったフランス軍のヘリ2機が衝突し、乗員13人が死亡する事件が発生した。この事件について、「イスラーム国 西アフリカ州」が、同派による車列待ち伏せ攻撃の現場に支援のために現れたヘリを攻撃し、別のヘリと衝突、墜落に至らしめたと主張する声明(2019年11月28日付)を発表した。「イスラーム国」は、本件を週刊の機関誌『ナバウ』210号のトップ記事として大々的に宣伝した。・・・
2019/11
No.M19-11 2019年11号 EU諸国での「イスラーム国」の広報活動への対策2019年11月25日付のイタリアの報道機関『AKI』は、ベルギーの連邦警察と欧州刑事警察機構(ユーロポール)が「イスラーム国」の傘下の自称報道機関「アアマーク」に対しサイバー攻撃を行い、活動を停止させたと報じた。また、この報道によると、ベルギーの連邦検察が「アアマーク」に関連するサイト数千を閉鎖させた。ベルギーの警察は、この作戦により「イスラーム国」のプロパガンダ機関に甚大な打撃を与えたと表明した。
2019/11
No.M19-10 2019年10号 新カリフへの忠誠表明から見える「イスラーム国」の衰退2019年10月31日(日本時間)、「イスラーム国」の広報製作部門として最も公式性が高い「フルカーン広報製作機構」は、新たにアブー・イブラーヒームなる人物を、同組織の指導者「カリフ」とすることを発表した。これを受けて、「イスラーム国」名義で活動する各「州」(ウィラーヤ)で行われた、新カリフへの忠誠表明の儀式(バイア)が報告された。
2019/11
No.M19-09 2019年9号 「イスラーム国」が新たな「カリフ」と公式報道官を選任2019年10月31日(日本時間)、「イスラーム国」の広報製作部門の一つである「フルカーン広報製作機構」は、「また誰でもアッラーとの約束を、果す者には、かれは偉大な報奨を与えるのである(コーラン第48章10節)」と題する公式報道官の談話(7分37秒)の音声ファイルを発表した。談話は、自称「カリフ」のアブー・バクル・バグダーディーと公式報道官のアブー・ハサン・ムハージル(アラビア半島出身)が死亡したと発表した上で、新たな「カリフ」としてアブー・イブラーヒーム・ハーシミー・クラシーが選任されたと報告するものである。なお、公式報道官のアブー・ハサン・ムハージルが死亡した旨発表しているため、この談話に登場するアブー・ハムザ・クラシーも新任の公式報道官である。
2019/10
No.M19-08 2019年8号 アブー・バクル・バグダーディーの後継問題2019年10月27日、アメリカのトランプ大統領は「イスラーム国」の自称「カリフ」アブー・バクル・バグダーディー(本名:イブラーヒーム・バドリー)を殺害したと発表した。本稿執筆の時点で、「イスラーム国」はこの件についての論評を発表していない。そうした中、「イスラーム国」がバグダーディーの後継の指導者として誰を擁立するのかが治安当局や報道機関の関心を集めているが、2019年10月28日付『ナハール』紙(キリスト教徒資本のレバノン紙)は、『AFP』を基にバグダーディーの後継として有力な幹部3人を挙げた。
2019/10
No.M19-07 2019年7号 「イスラーム国」、トルコのシリア侵攻に便乗2019年10月9日、トルコ軍がシリア北西部を占拠するクルド民族主義勢力を対象に「テロ対策」を主張してシリア領に侵攻した。これを受け、クルド民族主義勢力を中核とするシリア民主軍は、従来アメリカ軍の「現地の提携勢力」として担っていた「イスラーム国」との戦いを放棄した。シリア民主軍は外国人約2000人ら「イスラーム国」の構成員1万人以上を収監しているとされ、その中には女性や子供も含まれている。
現在懸念されているのは、...
2019/08
No.M19-06 2019年6号 「イスラーム国」による対インド、対中国攻撃扇動「イスラーム国」によるイラクとシリアにおける領域の占拠は解消したものの、同派は依然としてインターネット上を中心に広報活動を続けている。同派の広報の中で避難・誹謗中傷・攻撃扇動の槍玉に挙げられる対象は極めて多岐にわたっており、まさに「「イスラーム国」にとっての“正しいムスリム”」でないもの全てが攻撃対象となっている様相である。週刊の機関誌『al-Naba’』の刊行も続いており、1号あたり12頁での定期刊行を維持している。その一方で、・・・
2019/07
No.M19-05 2019年5号 カブールでの爆破事件 2019年7月25日、アフガニスタンの内務省は、カブール東部で石油省のバスに対しバイク爆弾を用いた自爆攻撃が発生、その後現場近くで別の爆発があったと発表した。また、カブール市内ではこの他1件の爆破事件が発生した。アフガンの保健省によると、爆破により女性と子供を含む10人が死亡し、41人が負傷した。
 石油省の車両と現場近くでのサイドの爆破については、「イスラーム国 ホラサーン州」名義の犯行声明が出回った。
2019/06
No.M19-04 2019年4号 オマーン湾での船舶攻撃事件2019年6月13日、オマーン湾を航行中の船舶2隻が攻撃を受け、出火する事件が発生した。本稿執筆時点では、本件について犯行の主体やその意図を示す確たる情報は一切出回っていない。そうした中で様々な予断や憶測が出回っているが、その中にはイスラーム過激派諸派の犯行であると疑うものもある。以下では、ペルシャ湾、イランで活動歴がある主要なイスラーム過激派諸派と主な活動を概観する。
2019/06
No.M19-03 2019年3号 平穏に終わったラマダーン 国・地域によって若干の差異があるが、今期の断食月(ラマダーン)が6月3日~4日に終わった。例年、断食月に関しては「宗教心が高まりイスラーム過激派によるテロ行為の危険性が上昇する」との枕詞とともに語られてきた。実際、2018年5月30日(ベルギー)、2017年6月5日(ロンドン)、同年5月23日(マンチェスター)、2016年6月14日(パリ)で爆破事件や暗殺事件が発生し、「イスラーム国」が犯行声明か自称通信社「アアマーク」の短信を発信した実績がある。
 「イスラーム国」が断食月に合わせて模倣犯・共鳴犯の決起を促した扇動で最も著名なものは、・・・
2019/04
No.M19-02 2019年2号 「イスラーム国」がスリランカでの爆破事件について犯行声明を発表する 2019年4月23日夕刻(日本時間)、「イスラーム国」が4月21日にスリランカで発生した同時爆破事件の犯行声明を発表した。また、「イスラーム国」傘下の自称通信社の「アアマーク」も、犯行声明に先立ち事件を「イスラーム国」の兵士が実行したとの短信を発信するとともに、実行犯とされる人物ら8人が自称カリフのバグダーディーに忠誠を誓うさまを収録した動画を発表した。

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