中東情報分析

イスラーム過激派モニター(会員限定)

『イスラム過激派モニター』は、「イスラーム国」やアル=カーイダ等のイスラーム過激派諸派に関して、これまで「中東かわら版」を通じて発行していた内容により詳細な分析を加えたレポートです。

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2021/09
No.M21-11 2021年11号 フランスがサヘル地域の「イスラーム国」の首領殺害を発表 2021年9月16日、フランスのマクロン大統領は、フランス軍がサヘル地域で活動する「イスラーム国」の首領、アブー・ワリード・サフラーウィーを殺害した旨を発表した。サフラーウィーは2015年に「イスラーム国」に忠誠を誓い、彼が率いる「大サハラのイスラーム国」(ISGS)はマリやニジェール、ブルキナファソで活動し、アル=カーイダ勢力と並び、上記3カ国にとって治安上の脅威となっている。
 本稿では、まずISGSの組織概要を整理する。次に、ISGS幹部が相次いで殺害・拘束されている状況を確認する。最後に今後の展望として、サフラーウィーの死去がサヘル地域の治安情勢に及ぼす影響を検討する。

1.サフラーウィーとISGSの誕生
2.ISGS指導部の相次ぐ無害化
3.今後の展望
2021/09
No.M21-10 2021年10号 「9.11」20周年にみるアル=カーイダの没落 ――アイマン・ザワーヒリー新作の分析―― 2021年9月11日は、米国同時多発テロ事件の20周年にあたる日であった。アフガニスタンでターリバーンが全土を制圧し、欧米諸国に対するジハードの勝利が宣言された直後に「9.11」20周年が到来し、ターリバーンと近い関係にあり、かつ「9.11」を実行したアル=カーイダ(AQ)がどのような反応を示すか注目されていた。そして実際に、9月11日近辺にAQの首領アイマン・ザワーヒリー名義の文書と演説動画がAQ広報部門「サハーブ広報製作機構」から発表された。本稿はこの2つの発信物を分析し、現在、AQがイスラーム過激派の世界でどのような影響力を持ちうるのか考察する。
1.ザワーヒリー名義の文書・演説の要旨
2.分析:AQ総司令部の失敗
3.結論
2021/09
No.M21-09 2021年9号 アル=カーイダ総司令部がターリバーンの「完全独立」を祝福 8月31日、米軍がアフガニスタンからの撤収を終え、ターリバーンが同国の「完全独立」を宣言したことを受けて、アル=カーイダ(AQ)総司令部が祝福声明を以下概要の通り発出した。
(中略)
 声明は、世界のムスリムを鼓舞し、「西洋」「アメリカ」「イスラエル」の抑圧を打ち倒すよう呼びかけるという、AQらしいものだと言える。一方で8月15日、カーブル制圧のタイミングで他の多くの過激派組織(AQ関連組織でさえ)が声明を発出したのに対し、なぜAQ総司令部の声明発出がこのタイミングとなったのかは特徴的だ。
2021/08
No.M21-08 2021年8号 「イスラーム国」がアフガニスタン・カーブル空港で自爆攻撃2021年8月26日夜、アフガニスタンのカーブル国際空港で爆発が起き、米兵13名を含む数60名が死亡した(数字は本稿執筆時)。これに関して、アフガニスタンで活動する「イスラーム国」(IS)のホラーサーン州が以下概要の通り犯行声明を発表した。

(中略)

被害の規模の大きさもさることながら、アフガニスタン情勢の不安定化を受け、過激派の活発化が懸念されている中で、IS・ホラーサーン州としては極めて分かりやすい形で自派のプレゼンスを示すことに成功したと言える。
2021/08
No.M21-07 2021年7号 ターリバーンのアフガニスタン制圧とイスラーム過激派全体への影響に関する考察 8月15日、ターリバーンが首都カーブルの大統領府を占領し、アフガニスタン・イスラーム共和国が崩壊した。アフガニスタンのほぼ全土が再びイスラーム過激派・ターリバーンの支配下に置かれたことを受け、国際社会では同国が「テロの温床」になるのではという懸念が広がっている。テロの温床になるとは、この場合、ターリバーンがアフガニスタンを支配することによって同国内でテロ活動が活発化するという懸念を意味すると思われる。これに加えて、ターリバーンのアフガニスタン制圧を受けてアフガン国外でイスラーム過激派諸派がテロ活動を増加させるか否かという点も考察すべきだろう。したがって本稿は上記2点について、イスラーム過激派全体の動向を踏まえて分析する。ただし、アフガニスタン情勢は急速に変化しているため、本稿執筆時点での事実にもとづく分析であることには留意を要する。

1.イスラーム過激派諸派の反応:AQ系組織は称賛、ISは批判
2.ターリバーンのアフガニスタン制圧によるイスラーム過激派諸派への影響
3.おわりに
2021/08
No.M21-06 2021年6号 「イスラーム国」過去1年間の戦果「イスラーム国」(IS)はオンライン週刊誌『ナバウ』299号(2021年8月12日付)で、過去1年間の戦果を報告した。本稿ではその内容をもとに、地域別の、また過去と比べた同派の動向について確認する。
2021/08
No.M21-05 2021年5号 州都制圧後のターリバーンアフガニスタンでは、米軍撤収(8月31日期限)と並行してターリバーンが支配地域を拡大し、8月13日時点で全34州の内13の州都を制圧する等、その猛攻ぶりが注目を集めている。これに伴い、制圧地域の一部ではターリバーンが女性に外出禁止やヒジャーブ着用義務を課す等、1990年代の同派の政権時代を思い起こさせる統治を再開したと報じられる。一方、ターリバーン側は州都制圧後の統治について――同派の自己正当化にとっては不可欠な要素であるにもかかわらず――一切説明していない。この齟齬をどう捉えればよいのかについて考えたい。
2021/08
No.M21-04 2021年4号 イラク国内の電力不足を誇る「イスラーム国」2020年末より、イラクでは「イスラーム国」(IS;イラク州)が「経済戦争」と称して、主な活動範囲であるディヤーラー、サラーフッディーン、キルクークの三県で送電塔の破壊を続けてきた。そしてこの成果とばかりに、2021年8月3日に『電力枯渇』と題した映像を配信し、国内の電力不足に対応できていないカージミー政権の失政をはやし立てた。ただし、これをもってイラクでの同組織の巻き返しに結びつけるのは、やや早計だろう。
2021/06
No.M21-03 2021年3号 サヘル地域のイスラーム過激派:フランスのバルカン作戦終了発表への反応 2021年6月10日、フランスのマクロン大統領はサヘル地域でのイスラーム過激派掃討作戦「バルカン」の終了を発表した。これを受け、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)の指導者ユースフ・アンナービーは6月20日に演説を発表し、同作戦終了の発表に関する反応を示した。本稿では、バルカン作戦終了の背景や同作戦終了の発表に対する過激派の反応を考察し、サヘル地域の過激派の動向を含む今後の展望を検討する。

【目次】
1. サヘル地域における軍事作戦とバルカン作戦終了の背景
2. バルカン作戦終了の発表に対する過激派の反応
3. 今後の展望
2021/05
No.M21-02 2021年2号 ヒジュラ暦1442年のラマダーン月と過激派4月13日に始まったヒジュラ暦1442年のラマダーン月が、各国概ね5月12日に終わりを迎えた。ラマダーン月に関しては、ムスリム(イスラーム教徒)にとって聖なる月であり、同期間に行った善行は通常の数倍から十倍の功徳があるとの理解から、過激派の武装活動(彼らにとっての善行)が活発化するという言説が根強く見られる。一方、近年ではラマダーン月に乗じた広報活動が目立たず、逆にラマダーン月を通して過激諸派の停滞ぶりが露呈する場合も少なくない。これを念頭に、今期のラマダーン月における動向を確認する。
2021/04
No.M21-01 2021年1号 犯行声明から見るイラク・シーア派民兵の動向現在、イラク政府は「イスラーム国」(IS)による被害からの復興を重要課題の一つに掲げている。3月上旬のヤジーディー教徒生存者法 の議会での可決や、ローマ教皇フランシスコのイラク訪問は、ポストIS期のムードを国内に醸成する出来事として報じられ、実際にISによる活動は停滞していると言ってよい。一方、この隙間を縫うように「シーア派民兵」と総称される勢力の活動についての報道が目立つ。本稿では、最近のシーア派民兵の動向を犯行声明から素描し、その特徴や影響について検討する。
2021/03
No.M20-18 2020年18号 モザンビークのイスラーム過激派:ガス田サイト近郊の町への攻撃2021年3月24日、モザンビーク北部のカーボ・デルガード州でイスラーム過激派がガス田サイト近郊の町を攻撃した。同攻撃により、イギリス人1名を含む数十人の死者が発生したとの報道がある。「シャバーブ」と呼ばれる同州の過激派は、「イスラーム国中央アフリカ州名義」で活動しており 、3月29日に攻撃を主張する犯行声明を発出した。今年1月1日にはガス田サイトへの進攻を試みるなど、シャバーブは外国企業にとっても大きな脅威となっている。
本稿では、まず中央アフリカ州の犯行声明やアアマーク通信発信の戦闘員に関する動画を概観する。次に、ガス田サイトへの直接攻撃の可能性を含む今後の展望を検討する。
2021/02
No.M20-17 2020年17号 モザンビークのイスラーム過激派:地域的拡大とガス田サイト攻撃への懸念 モザンビーク北部のカーボ・デルガード州では2017年10月以降、イスラーム過激派による攻撃が多発しています。2020年夏以降の動向としては、2020年10月にタンザニア南部への越境攻撃が発生し、また今年1月には同州北東部のガス田サイト近郊の村への襲撃も発生しました。本稿では「シャバーブ」と呼ばれるイスラーム過激派に関する組織概要や活動地域を整理し、過激派の地域的拡大とガス田サイト攻撃の可能性を検討します。

【目次】
1.「シャバーブ」と呼ばれるイスラーム過激派
2. タンザニアへの越境攻撃とガス田サイトを狙った進攻
3. 今後の展望
2020/11
No.M20-16 2020年16号 AQIM新指導者の選出 2020年11月21日、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)はアンダルス広報製作機構を通じて演説を発表し、ユースフ・アンナービーがAQIM新指導者に選出された点に言及しました。本稿では、新指導者の経歴や今後の展望について考察します。

【目次】
1. 演説の要旨
2. AQIM新指導者のユースフ・アンナービー
3. 今後の展望
2020/11
No.M20-15 2020年15号 ウィーンでの銃撃事件について「イスラーム国」が犯行声明を発表2020年11月2日にオーストリアの首都ウィーンで起きた銃撃事件について、同3日付で「イスラーム国」が犯行声明と思しき文章を発信した。犯行声明の発信方法などから、今回の犯行声明が意味することを分析します。
2020/10
No.M20-14 2020年14号 「イスラーム国」公式報道官 アブー・ハムザ・クラシーの音声演説「イスラーム国」のアブー・ハムザ・クラシー公式報道官が音声演説を発表しました。演説において、イスラエルとUAE・バハレーンの国交正常化を支持したとしてサウジアラビアに対する攻撃を扇動する箇所がありました。本稿はこの攻撃扇動の内容を分析するものです。

【目次】
1.要旨
2.サウジアラビアに対する攻撃扇動の評価
2020/10
No.M20-13 2020年13号 マリの囚人解放に関するJNIMの声明 2020年10月14日、「イスラームとムスリム支援団(JNIM)」はマリの囚人解放に関する声明を公式広報機関「ザッラーカ機構」を通じて発表した。この背景として、マリ政府が10月4日にイスラーム過激派の囚人約200人を釈放したのを受け、JNIMは10月8日に拘束中の外国人やマリ人の人質らを解放したことがある。一方、今般の囚人解放に関して、JNIMのザッラーカ機構以外の発信主体も声明を発出したことで、公式広報機関と非公式広報機関が互いに対立する側面が確認された。
 本稿では、まずJNIMの10月14日付け声明内容を概観する。次に、囚人解放の声明をめぐる各発信主体間の対立からJNIMの内部争いを考察する。最後に、釈放された過激派戦闘員のJNIM再合流が、サヘル地域の治安情勢に及ぼす影響を検討する。

【目次】
1. JNIMの声明内容
2. 囚人解放の声明をめぐる発信主体間の対立
3. 囚人解放による治安上の懸念
2020/10
No.M20-12 2020年12号 アル=カーイダによる外国権益への警告2020年10月14日、アル=カーイダはペルシャ湾岸アラブ諸国とイスラエルとの国交正常化に関する声明を以下概要の通り発出し、外国権益への攻撃を示唆した。
2020/09
No.M20-11 2020年11号 作戦・戦果数から見る「イスラーム国」の趨勢「イスラーム国」は2015年以来、中央広報局を通してオンライン週刊誌『ナバウ』を発行し続けている(2020年9月16日時点で通算251号)。同誌では定期的に、各地域(同組織が命名する「州」)で実施された軍事作戦と、これによる戦果(殺傷した敵勢力や破壊した車両等の数)が掲載されている。本稿では、3年前から掲載されている各州の年間の戦果報告(「イスラーム国」の自己申告)を頼りに、同組織の地域ごとの活動の伸長を読み解く。
2020/09
No.M20-10 2020年10号 アルジェリアとチュニジアにおけるイスラーム過激派の動向 2020年6月3日、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)指導者がマリ北部でフランス軍によって殺害された。その後、AQIMは6月18日に指導者の死亡を認める旨の弔辞声明を発出したが、現在まで新指導者任命に関する発表はない。AQIMが次期指導者の任命に時間を要している背景には、AQIMがアルジェリアとチュニジアで組織崩壊の危機に直面している事情があると考えられる。一方、両国ではいまだイスラーム過激派による攻撃が散発し、周辺諸国も不安定な情勢が続いている。
 本稿では、まずアルジェリアとチュニジアでAQIMが衰退した要因を考察する。次に、AQIM以外のイスラーム過激派の動向を整理する。最後に、周辺諸国の不安定化が両国の治安情勢に及ぼす影響を検討する。


【目次】
1. AQIMの衰退
2. AQIM以外のイスラーム過激派の動向
3. 今後の展望

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