中東情報分析

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モスクワ郊外での「イスラーム国」による銃乱射事件をどう見るか

No.M24-01 モスクワ郊外での「イスラーム国」による銃乱射事件をどう見るか

2024年3月22日、モスクワ郊外クラスノゴルスクにあるクロッカス・シティー・ホールで発生した銃乱射・放火事件(以下、本事件)は、同3月末時点で死者140人以上、負傷者180人以上とされる、大規模な被害をもたらした。「イスラーム国」(IS)からの公式声明が出されたことで、なぜ今ロシアが狙われたのか、今後ロシアでの攻撃が続くのか、ISが活発化するのかといった議論が国内外で巻き起こっている。本稿では、本事件をISの犯行全体の中でどのように位置づけることができるのかを分析し、今後のISの動向に及ぼす影響等について検討したい。

【目次】
1. 犯行声明とそこから見える本事件の性質
2. なぜ今ロシアを狙ったのか
3. 週刊機関誌における本事件の位置づけ
4. 今後ISILは活発化するのか
5. 補足:ISKP犯行説のなぜ


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