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ロシア・ワグネルのマリ撤退発表に対するJNIMの反応
No.M25-04 ロシア・ワグネルのマリ撤退発表に対するJNIMの反応
2025年6月9日、アル=カーイダ勢力の「イスラームとムスリム支援団(JNIM)」は、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」がマリから撤退すると発表したことに対する声明を発表した。ワグネルは2021年末にマリに進出し、2022年8月にマリから駐留軍を撤収したフランスに代わる形で、過激派掃討作戦でマリ軍を支援してきた。
本稿では、まずワグネルのマリ撤退に対するJNIMの声明内容を概観し、次に現在マリに展開するロシアの部隊「アフリカ軍団」について考察する。そして展望として、ワグネルの撤退がマリの治安情勢に及ぼす影響を検討する。
【目次】
はじめに
1.ワグネルのマリ撤退発表に対するJNIMの声明
2.マリに展開するロシアの部隊「アフリカ軍団」
3.展望:ワグネルの撤退がマリの治安情勢に及ぼす影響