中東情報分析

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2022年3号 アフガニスタン制圧後のターリバーンとアル=カーイダの関係

No.M22-03 2022年3号 アフガニスタン制圧後のターリバーンとアル=カーイダの関係

ターリバーンがアフガニスタン全土を制圧し、事実上の政府主体となって1 年が経過しようとしている。アフガニスタンにおける厳格なイスラーム法(シャリーア)の施行を目指し、暴力による対抗勢力の打倒を推進した ターリバーンは、イスラーム過激派と思想的な親和性があり、長らくアル=カーイダを支配地域内に匿っていると指摘されてきた。ターリバーンは米国と結んだドーハ合意(2020 年2月)において、「アル=カーイダを含むいかなる他の組織ないし個人に対してもアフガニスタンの土地を米国及び同盟国の安全を脅かすために使用させない」ことを約束した が、実際にこの約束が遵守されているのか明確に判断することは難しい。そのような限界 にありながらも、本稿は限られた資料に基づき、現在のターリバーンとアル=カーイダの関係について暫定的な分析を行う。

目次
1.国連安保理報告書の指摘
2.アル=カーイダによる最近のターリバーンへの評価
3.アフガニスタンはイスラーム過激派の活動拠点になるか


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