中東情報分析

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2020年10号 アルジェリアとチュニジアにおけるイスラーム過激派の動向

No.M20-10 2020年10号 アルジェリアとチュニジアにおけるイスラーム過激派の動向

 2020年6月3日、「イスラーム的マグリブのアル=カーイダ」(AQIM)指導者がマリ北部でフランス軍によって殺害された。その後、AQIMは6月18日に指導者の死亡を認める旨の弔辞声明を発出したが、現在まで新指導者任命に関する発表はない。AQIMが次期指導者の任命に時間を要している背景には、AQIMがアルジェリアとチュニジアで組織崩壊の危機に直面している事情があると考えられる。一方、両国ではいまだイスラーム過激派による攻撃が散発し、周辺諸国も不安定な情勢が続いている。
 本稿では、まずアルジェリアとチュニジアでAQIMが衰退した要因を考察する。次に、AQIM以外のイスラーム過激派の動向を整理する。最後に、周辺諸国の不安定化が両国の治安情勢に及ぼす影響を検討する。


【目次】
1. AQIMの衰退
2. AQIM以外のイスラーム過激派の動向
3. 今後の展望


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