『中東研究』第540号発行のお知らせ
『中東研究』第540号(2020年度Vol.III)が発行されました!
本号では「コロナ禍を経た中東政治経済」と題する特集を組み、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を経て中東諸国の政治経済がどのような影響を受けたかという問題について、各国の事例を取り上げました。
感染拡大と政治経済の危機が重なったレバノン、中東最大の感染者数を出しているトルコ、プラス成長を続けるエジプト、サウジアラビアのビジョン2030とコロナ禍、経済制裁・感染拡大・油価下落の三重苦にあるイラン、欧州経済悪化の影響を受けたマグリブ諸国が考察されています。
このほか、「最近の動向」では、米大統領選後の米イラン関係、シリアにおける人民議会選挙(2020年7月)を分析した論文を所収しております。
本号にも、昨今の中東情勢を見通すべく、時宜にかなった論文が多数集まりました。是非お手にとってご覧いただければ幸甚です。
目次
【大使の見たままに】
岐路に立つトルコ――2023年建国100周年を前に / 宮島 昭夫
【特集:コロナ禍を経た中東政治経済】
内戦後最大の政治経済危機に直面するレバノン / 末近 浩太
トルコにおけるCOVID-19の流行と政治への影響 / 岩坂 将充
新型コロナウイルス感染症とエジプト経済 / 土屋 一樹
サウジアラビアにおけるコロナ禍とビジョン2030のニュー・ノーマル / 高尾 賢一郎
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大とイラン政治経済――経済制裁、COVID-19、及び油価下落がもたらす広汎な影響 / 青木 健太
コロナ禍のマグリブ経済――欧州経済悪化の影響と若年層の雇用及び越境問題 / 高橋 雅英
【最近の動向】
米大統領選後の米イラン関係の行方 / 鈴木 一人
シリア第3期人民議会選挙(2020年)――コロナ禍とバアス党の「啓発」プロセス / 青山 弘之
【書評】
浜中 新吾・青山 弘之・髙岡 豊 編著
『中東諸国民の国際秩序観――世論調査による国際関係認識と越境移動経験・意識の計量分析』 / 金谷 美紗
末近 浩太 著
『中東政治入門』 / 高尾 賢一郎
鈴木 啓之 著
『蜂起<インティファーダ> 占領下のパレスチナ 1967-1993』 / 井森 彬太
定価:本体2,000円+税 ※送料別
※『中東研究』は冊子版の他、セキュリティ付きのPDFファイルによるCD/DVD版も販売しております。