『中東研究』第530号発行のお知らせ
『中東研究』第530号(2017年度 Vol.Ⅱ)が発行されました!
本号では、「中東の権力者:大統領、親政権民兵、ビジネス・エリート、宗教界」と題する特集を組みました。中東各国の権力者やエリートがどのように影響力を保持し、それを行使しているのか。本特集では、トルコのエルドアン大統領(柿崎論文)、シリアの親政権民兵(青山論文)、UAEのビジネス・エリート(齋藤論文)、サウジアラビアの宗教界(高尾論文)、イランの宗教界と政治家(黒田論文)についてそれぞれ個別に分析しています。
このほか、「最近の動向」では、カタル外交危機とメディアの関係性(千葉論文)、スーダンの対湾岸外交(角田論文)に関する論文を掲載しています。
本号にも、昨今の中東情勢を見通すべく、時宜にかなった論文が多数集まりました。是非お手にとってご覧いただければ幸甚です。
目次
【大使の見たままに】
企業進出が続く穏健イスラーム国家、モロッコの現在/黒川 恒男
【特集: 中東の権力者:大統領、親政権民兵、ビジネス・エリート、宗教界】
エルドアン大統領の歴史認識――ケマリズム史観への挑戦/柿﨑 正樹
シリアの親政権民兵/青山 弘之
アラブ首長国連邦の銀行合併と取締役/齋藤 純
サウジアラビアにおける宗教界の変遷と役割/高尾 賢一郎
「法学者の統治」体制における政治勢力としての法学者の行方――第12期イラン大統領選挙をてがかりに/黒田 賢治
【最近の動向】
「カタル危機」へと至る道――ソフト・パワー外交の展開とその反動/千葉 悠志
最近のスーダンによる対湾岸外交の概観――「周辺」からみる「中心」の動向/角田 和広
【書評】
今井 宏平『トルコ近現代史――オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで』/金子 真夕
Holger Albrecht, Aurel Croissant, and Fred H. Lawson (eds.), Armies and Insurgencies in the Arab Spring/金谷 美紗
定価:(本体2,000円+税) ※送料別
※『中東研究』は紙版の他、セキュリティ付きのPDFファイルによるCD/DVD版も販売しております。