中東かわら版

№28 クウェイト・バハレーン:アメリカ・イラン間の交戦が激化

 アメリカとイランとの間の「停戦」についての協議が行き詰まる中、双方の交戦が激化した。イラン側は、クウェイトとバハレーンのアメリカ軍基地をミサイルと無人機で攻撃した。アメリカ軍、クウェイト軍、バハレーン軍は、各々攻撃を迎撃したと発表したが、バハレーンの内務省は警報を発表するとともに居住者に対し平静行動をとることと安全な場所に移動することを促した。なお、クウェイト軍は5月28日と6月1日にもミサイル・無人機攻撃を迎撃したと発表しており、クウェイトの外務省は声明で攻撃はイランによるものだと非難した。

評価 

 アメリカ・イラン間の交戦について、クウェイト、バハレーン、UAEが領空を封鎖したとの情報が流布しており、反響がイランから攻撃を受けた2国にとどまらずに拡大する恐れもある。今般の事態は、アメリカとイラン間の協議でイランの核開発問題やホルムズ海峡の航行問題などで妥結点が見いだせないこともさることながら、イスラエルによるレバノンへの攻撃が激化の一途をたどっていることもその原因の一つだ。アメリカ・イラン間についても、イスラエル・レバノン間についても、「停戦」や「停戦の延長」や「協議の進展」が仰々しく発表される中で衝突が続いている。「停戦」や「協議」が形骸化し、地域の不安定が一層深刻化する可能性がある。

(特任研究員 髙岡 豊)

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