№118 UAE:2024年に続き、2025年も日本の最大の原油調達先に
- NEW2026湾岸・アラビア半島地域アラブ首長国連邦
- 公開日:2026/01/29
2026年1月29日に公表された財務省貿易統計によると、2025年の日本の原油輸入に占める国別シェアは、UAEが43.3%と最も高く、首位となった。UAEからの原油輸入量は、2024年に24年ぶりにサウジアラビアを上回って以降、2年連続で日本にとって最大の原油調達先となっている。
国別の輸入割合は、第2位がサウジアラビア(39.3%)、第3位がクウェイト(6.1%)、第4位がカタル(4.1%)、第5位が米国(3.8%)、第6位がエクアドル(1.1%)、第7位がオマーン(0.9%)の順であった。日本の原油調達における中東依存度は約94%に達している。
評価
日本にとって最大の原油調達先は長年サウジアラビアであったが、同国からの原油輸入量は、2017年のピーク時に約7500万リットルを記録した後、2025年には約5400万リットルまで低下した。これに対し、UAEからの原油輸入量は増加傾向にあり、同期間に約4450万リットルから約6000万リットルへと拡大している。UAEのアブダビ首長国では、日本企業が海上・陸上油田の権益を保有し、原油の自主開発・生産に直接関与している。日本が資源開発に携われる数少ない産油国である点を踏まえると、UAEの戦略的重要性は一段と高まっている。一方、UAEにとって日本向けの原油輸出は最大の外貨獲得源である。石油需要が中長期的に減少傾向にある日本市場においても、原油輸出量を維持・拡大できていることは、UAEにとって重要な経済的メリットとなっている。
日本はUAEから安定的に原油を調達できている一方、原油輸入の拡大に伴う対UAEの経常赤字をいかに縮小していくかが課題である。日本の対UAE貿易赤字は、資源価格が高騰した2022年には約5兆円に達し、2025年においても約2.7兆円と高水準にとどまった。たとえば日本と同様に、エネルギー資源に乏しい韓国も、主力産業で稼いだ貴重な外貨を莫大な燃料調達費に充てており、これが通貨安圧力の一因となっている。このため、韓国がUAEを含む湾岸諸国に対して積極的な経済外交を展開している背景には、安定的なエネルギー調達に加え、経常赤字の縮小を図る狙いがある。日本においても、潤沢な資金力を有するUAEや他湾岸諸国に対し、自国製品の輸入拡大や対日投資の誘致を促進することで、対外収支の赤字幅を可能な限り改善していくことも重要である。
(主任研究員 高橋 雅英)
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