№87 アルジェリア:ウーヤヒヤー内閣の成立
8月17日、ブーテフリカ大統領は、アフマド・ウーヤヒヤーを首班とする内閣を任命した。全27閣僚のうち3人が新任で、残り24人は前タブーン内閣からの留任となる。
※太字は新任。
※政党略称:FLN=民族解放戦線、RND=民主国民連合
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首相 |
アフマド・ウーヤヒヤー |
前大統領府長官;元首相;RND |
1 |
副国防相・軍参謀総長 |
アフマド・ガーイド・サーリフ |
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2 |
外相 |
アブドゥルカーディル・ミサーヒル |
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3 |
内務・地方行政・計画相 |
ヌールッディーン・バダウィー |
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4 |
法相 |
タイイブ・ルーフ |
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5 |
財務相 |
アブドゥルラフマーン・ラーウィヤ |
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6 |
エネルギー相 |
ムスタファー・ガイトゥーニー |
前Sonelgaz社CEO |
7 |
ムジャーヒドゥーン相 |
タイイブ・ザイトゥーニー |
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8 |
宗教問題・ワクフ相 |
ムハンマド・イーサー |
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9 |
国民教育相 |
ヌーリーヤ・ベン・ガブリート |
女性 |
10 |
高等教育・科学研究相 |
ターハル・ハジャール |
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11 |
職業訓練相 |
ムハンマド・ムバーラキー |
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12 |
文化相 |
イッズッディーン・ミーフービー |
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13 |
郵便・有線無線通信・デジタル技術相 |
フダー・イーマーン・フィルウーン |
女性 |
14 |
青年・スポーツ相 |
ハーディー・ウルド・アリー |
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15 |
国民連帯・家族・女性問題相 |
ガニーヤ・ダリヤ |
FLN;女性 |
16 |
産業・鉱業相 |
ユースフ・ユースフィー |
元エネルギー相(2010-15) |
17 |
農業・地方開発・漁業相 |
アブドゥルカーディル・ブーアズギー |
前ブリダ県知事、元ティジ・ウズ県知事 |
18 |
住宅・都市建設相 |
アブドゥルワヒード・タンマール |
前ムスタガーニム県知事;前住宅省都市建設局 |
19 |
貿易相 |
ムハンマド・ベン・ムラーディー |
元労働・社会保障相(2013-14);観光相(2012-13);工業・中小企業・投資相(2010-12) |
20 |
通信相 |
ジャマール・カウーン |
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21 |
公共事業・運輸相 |
アブドゥルガニー・ザアラーン |
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22 |
水資源相 |
フサイン・ナシーブ |
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23 |
観光・伝統工業相 |
ハサーン・マルムーリー |
(7月12日任命) |
24 |
保健・住宅・病院改革相 |
ムフタール・ハズビラーウィー |
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25 |
労働・雇用・社会保障相 |
ムラード・ジマーリー |
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26 |
議会関係相 |
ターハル・ハーワ |
FLN |
27 |
環境・再生エネルギー相 |
ファーティマ・ザフラー・ザルワーティー |
女性 |
評価
タブーン前首相解任後すぐの組閣であったためか、閣僚の交代はわずかに3人という限定的なものとなった。このうちユースフィー産業・鉱業相とベン・ムラーディー貿易相の2人は共に大臣経験者であり、ウーヤヒヤー新首相も10年間の首相経験があることから、急ぎの組閣をベテラン人材を充当することで対処したとも考えられる。今年秋に予定されている地方議会選挙後に内閣改造が予定されているとの推測があるが、そのとおり近いうちに再び閣僚の入れ替えがあろうと、しばらく上記顔ぶれで内閣が続こうとも、タブーン首相解任の教訓にもとづき、ウーヤヒヤー内閣は大統領の方針を忠実に反映した政策を実施するだろう。
(研究員 金谷 美紗)
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