中東かわら版

№24 アルジェリア:内閣改造(第4次サラール内閣)

 5月14日、ブーテフリカ大統領は内閣改造を行った。全34閣僚のうち15ポストで入れ替えが行われ(下記表の太字部分)、うち8名が新たに入閣した。首相、副国防相、外相といった主要ポストに変更はないが、財務相やエネルギー相が変更されたことから、今次内閣改造は原油価格下落にともなう歳入減に対応するための処置とみられる。

 

 【第4次サラール内閣】
※太字は第3次サラール内閣からの変更ポスト(『中東かわら版』2014年5月7日付No.19を参照)
※国防相は、ブーテフリカ大統領が兼任。

1

首相

アブドゥルマーリク・サラール

 

2

副国防相

アフマド・ガーイド・サーリフ

 

3

内相

ヌールッディーン・バダウィー

前職業訓練相

4

外相

ラムターン・ラアマームラ

 

5

法相

タイイブ・ルーフ

 

6

財務相

アブドゥルラフマーン・ベンハールファ

【新】銀行金融機関協会元代表、元ソナトラックCEO顧問

7

マグリブ・アフリカ・国際協力相

アブドゥルカーディル・ミサーヒル

前外相付きマグリブ・アフリカ担当相

8

産業鉱業相

アブドゥルサラーム・ブーシュワーリブ

 

9

エネルギー相

サーリフ・ハブリー

【新】アルジェリア石油学院元学長

10

ムジャーヒドゥーン相

タイイブ・ザイトゥーニー

 

11

ワクフ相

ムハンマド・イーサー

 

12

貿易相

アマーラ・ベンユーニス

 

13

開発計画・観光・伝統工業相

アンマール・グール

前運輸相

14

農業・地方開発相

アブドゥルカーディル・カーディー

前公共事業相

15

水資源・環境相

アブドゥルワッハーブ・ヌーリー

前農業・地方開発相

16

住宅・都市相

アブドゥルマジード・タブーン

 

17

公共事業相

アブドゥルカーディル・ウアリー

【新】前内務省次官

18

運輸相

ブージュムア・タライー

【新】鉄鋼公社IMETAL前社長

19

教育相

ヌーリーヤ・ベンガブリート

女性

20

高等教育・科学研究相

ターハル・ハジャール

【新】アルジェ大学学長

21

職業訓練相

ムハンマド・ムバーラキー

前高等教育・科学研究相

22

労働・雇用・社会保障相

ムハンマド・ガージー

 

23

文化相

イッズッディーン・ミーフービー

【新】前アラビア語高等評議会委員長

24

国民団結・家族・女性問題相

ムーニーヤ・ムスリム

女性

25

議会関係相

ターハル・ハーワ

【新】前FLN議員団長

26

保健・住民・病院改善相

アブドゥルマーリク・ブーディヤーフ

 

27

青年・スポーツ相

アブドゥルカーディル・ハムリー

前青年相

28

通信相

ハミード・ガリーン

 

29

郵便・情報通信技術相

イーマーン・フダー・フィルウーン

【新】元科学技術研究機関(ATRST)所長、女性

30

漁業・水産資源相

サイイド・アフマド・ファルーヒー

 

31

財務相付き予算担当相

ハージー・バーバー・アンミー

 

32

観光・伝統工芸相付き伝統工芸担当相

アーイシャ・ターガーブー

女性

33

官房長官

アフマド・ナウィー

 

34

首相付き第一秘書

ムスタファー・カリーム・ラヒール

 

評価

 アルジェリアは外貨収入の95%、歳入の60%をエネルギー資源(石油、天然ガス等)に頼っている。しかし昨年夏から下落しつづける原油価格により歳入が減少、2015年1月の時点で財政赤字はGDPの22%に達した。このため、政府は緊縮財政政策などにより財政が危機的状況に陥ることを回避しようとしている。エネルギー相と財務相ポストで人員を変えたのは、こうした財政状況が背景にあると考えられる。サーリフ・ハブリー新エネルギー相の課題としては、地元住民の強い反対運動に直面しているアイン・サーリフ(イン・サーラフ)のシェール・ガス田開発計画をどうするかという問題もあるだろう。

 その他注目すべき閣僚交代は、タイイブ・ベルイーズの内相更迭、及びヌールッディーン・バダウィーの職業訓練相から内相への異動である。ベルイーズの更迭は本人の健康問題が主な理由と推測されているが、内相解任後も大統領顧問国務大臣に任命されており、政府中枢での影響力は維持すると思われる。

(金谷研究員)

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