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4.6 中東情勢講演会 (ボアズ・ガノール教授 ヘルツェリア学際センター・国際カウンター・テロリズム研究所(ITC)の創立者兼事務局長)

  • 講演会の報告
  • 公開日:2017/04/17

2017年4月6日(木)、フォーリン・プレスセンター「会見室」にて、テロリズムをご専門とするボアズ・ガノール教授をお招きし、中東情勢講演会を開催いたしました。

 

講 師:ボアズ・ガノール教授 ヘルツェリア学際センター・国際カウンター・テロリズム研究所(ITC)の創立者兼事務局長

演 題:「Today's Middle East terrorism and it's future」

(講演要旨)

 イスラーム過激派のテロについては、そうした過激派の活動を許しているイスラーム世界に基本的な問題がある。しかし、イスラーム教自体が問題ではなく、その解釈の仕方に問題がある。イスラームの解釈をめぐる問題は、イスラーム教徒内で解決されるべきであり、異教徒は介入すべきではない。またフランス等では精神的に不安定な者達がイスラーム教徒に安直に改宗し、テロを起こす傾向がある。

 「アラブの春」は、最初はリベラルな若者の運動だったが、その後、イスラーム主義者やサラフィー主義者に乗っ取られ、次いで外国人が参加するようになり、シリアなどは混乱状態にある。また長期的視点で見れば、テロにも「流行」があり、ファタハからハマースが生まれ、またアル=カーイダから「イスラーム国」が生まれたように変遷がある。

 シリア内戦におけるテロ対策及びアメリカ政権の「イスラーム国」対策については、まず、オバマ政権によるシリアの「イスラーム国」に対する空爆は、回数がそもそも少なく、効果が薄かった。「イスラーム国」の弱体化は、実質的には2015年9月以降から始まったロシアの空爆以降である。今後のトランプ政権の対「イスラーム国」対策については、①現地への兵士の派遣をせずに同派を壊滅できない、②アメリカはイラク戦争のような大規模な戦争をする気はない。トランプ大統領がビジネスマンとしてコスト面を考慮すれば、ロシアに一存することが合理的だが、後で大きな政治的ツケを払うことになる。そのため実質的な政策としては、①大規模な空爆を正確に行うこと、②特殊部隊を派遣し、「イスラーム国」の兵站拠点や重要人物をピンポイントで攻撃することが重要である。

 

 

 

(※講演内容は講師の個人的見解であり、講師の所属先の立場や見解、認識を代表するものではありません)

 

講師略歴

 

ヘルツェリア学際センター・国際カウンター・テロリズム研究所(ICT)の創立者、現事務局長。同じく学際センターの「ローダー行政・外交・戦略スクール」の学部長。国際アカデミック・カウンター・テロリズム・コミュニティ(ICTAC)の創立者。「過激化および政治暴力」国際研究センターの創設者。主要著書・論文:「カウンター・テロリズム・パズル」2005年。その他、複数の国際機関のメンバーや、政府機関に対する助言等の経験があり、多数の主要メディアでも活躍。

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