中東分析レポート(会員限定)
地震後シリアをめぐる地域情勢――シリア支援外交とイスラエル・イラン関係に注目して――
No.R22-15 地震後シリアをめぐる地域情勢――シリア支援外交とイスラエル・イラン関係に注目して――
2月6日にトルコとシリアで発生した大地震は、シリアでは武装勢力が実効支配する北西部に甚大な被害をもたらしましたが、同時に同国への人道支援外交は活発化しました。他方で、イスラエルはこの状況を警戒しています。金谷上席研究員が、シリア支援外交の活発化が地域情勢にもたらしうる影響を分析しましたので、各位のご高覧に供します。
【目次】
1.シリアの被災地への支援
(1)シリアにおける地震被害の概要
(2)北西部被災地への人道支援の問題
(3)人道支援を提供した国、またそのルート
2.シリア支援外交の活発化
(1)要人往来の増加
(2)シリア関与増加の理由:シリア孤立の終結
3.イランのシリア関与増加を警戒するイスラエル
(1)地震後も続くシリア空爆
(2)「イラン包囲網」外交
4.結論と展望:加速するシリアとアラブ諸国の接近がもたらす域内政治の変化