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2021年1号 犯行声明から見るイラク・シーア派民兵の動向
No.M21-01 2021年1号 犯行声明から見るイラク・シーア派民兵の動向
現在、イラク政府は「イスラーム国」(IS)による被害からの復興を重要課題の一つに掲げている。3月上旬のヤジーディー教徒生存者法 の議会での可決や、ローマ教皇フランシスコのイラク訪問は、ポストIS期のムードを国内に醸成する出来事として報じられ、実際にISによる活動は停滞していると言ってよい。一方、この隙間を縫うように「シーア派民兵」と総称される勢力の活動についての報道が目立つ。本稿では、最近のシーア派民兵の動向を犯行声明から素描し、その特徴や影響について検討する。