『中東研究』関連出版物

『中東の新たな秩序』

松尾昌樹・岡野内正・吉川卓郎編『中東の新たな秩序』(ミネルヴァ書房、2016年5月)が発刊されました。第9章「アラビア半島諸国:中東地域秩序における台頭」(201-220頁)を村上研究員が執筆しています。

松尾昌樹・岡野内正・吉川卓郎編『中東の新たな秩序』(ミネルヴァ書房、2016年5月)

[内容説明]
中東地域は変容した。湾岸戦争とイラク戦争、中東和平の進展と膠着、「アラブの春」と「イスラム国」の発生、アラビア半島諸国の勃興——20世紀末から現在に至る動きは、中東地域・アラブ諸国内部の対立やパワーシフトを白日の下に晒し、ここに新たな地域秩序が生まれつつあることを示した。こうした流れを踏まえつつ、本書は中東各国の「今」を見つめながら、新たな中東を多角的に読み解いてゆく。

[目次]
序 章 中東とグローバル・サウス(松尾昌樹)

第Ⅰ部 中東世界の変容
第1章 冷戦後の国際政治と中東地域の構造変容——米国の対中東政策を中心に(溝渕正季)
第2章 イスラーム主義運動の歴史的展開――中東地域研究における意義を再考する(末近浩太)
第3章 グローバル化する中東と石油――レンティア国家再考(松尾昌樹)
 コラム1 中東で導入が進む再生可能エネルギー(堀拔功二)
第4章 エジプトの「革命」――民衆は時代の転換に何を望んだか(岩崎えり奈)
 コラム2 中東と「南」という問題系(井堂有子)
第5章 アラブの春とチュニジアの国家=社会関係――歴史的視点から(渡邊祥子)
第6章 「パレスチナ問題」をめぐる語りの変容(金城美幸)
第7章 中東地域の女性と難民——紛争による周縁化の現実(円城由美子)
 コラム3 アラブにおけるジェンダーと教育(平井文子)

第Ⅱ部 中東諸国の課題
第8章 トルコ――新自由主義・親イスラーム政党・秩序安定化外交(今井宏平)
 コラム4 アタテュルクの「子孫」たち(岩坂将充)
第9章 アラビア半島諸国――中東地域秩序における台頭(村上拓哉)
 コラム5 湾岸アラブ諸国の移民労働者(細田尚美)
第10章 イラン――イスラーム統治体制の現状(坂梨 祥)
第11章 イラク――統治体制をめぐる迷路(吉岡明子)
第12章 パレスチナ問題――イスラエルの国家安全保障と和平交渉(江崎智絵)
第13章 ヨルダン――紛争との共生(吉川卓郎)
第14章 グローバル化時代の中東研究――板垣雄三氏の問題提起をめぐって(岡野内 正)


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