『中東研究』第532号発行のお知らせ
『中東研究』第532号(2018年度 Vol.Ⅰ)が発行されました!
本号では、「トランプ大統領によるエルサレム首都宣言と中東和平への影響」と題する特集を組みました。米国のトランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認定し、本年5月、米国の在イスラエル大使館をエルサレムに移転しました。首都宣言に対しては、パレスチナ人のみならず諸外国からも批判が上がっています。首都宣言は中東和平プロセスにどのような影響を与えうるのか。この問題を、トランプ政権の中東政策(江﨑論文)、イスラエル内政(中島論文)、レバノン在住のパレスチナ難民(児玉論文)、イスラーム過激派(髙岡論文)という観点からそれぞれ個別に分析しています。
このほか、「最近の動向」では、シーシー大統領の再選が決まったエジプト大統領選挙に関する分析(金谷論文)を掲載しています。
本号にも、昨今の中東情勢を見通すべく、時宜にかなった論文が多数集まりました。是非お手にとってご覧いただければ幸甚です。
目次
【大使の見たままに】
変革の時代とサウジアラビア/奥田 紀宏
バーレーン王国メモワール/浅子 清
【特集:トランプ大統領によるエルサレム首都宣言と中東和平への影響】
中東和平の枠組みをめぐる対立――米国によるエルサレムのイスラエル首都認定の背景とその影響 /江﨑 智絵
独立70周年を迎えたイスラエルの今後/中島 勇
エルサレム問題をめぐるレバノン在住のパレスチナ人の動向/児玉 恵美
エルサレム問題とイスラーム過激派の知的退行/髙岡 豊
【最近の動向】
2018年エジプト大統領選挙でのシーシー再選――見せかけの安定か/金谷 美紗
【書評】
Bahar Başer and Ahmet Erdi Öztürk (eds.)
Authoritarian Politics in Turkey: Elections, Resistance and the AKP/櫻井 幸男
Asef Bayat
Revolution without Revolutionaries: Making Sense of the Arab Spring/千坂 知世
Gerald MacLean
ABDULLAH GÜL and the Making of the New Turkey/柿﨑 正樹
定価:(本体2,000円+税) ※送料別
※『中東研究』は紙版の他、セキュリティ付きのPDFファイルによるCD/DVD版も販売しております。